Memory photograph-14:旭岳/ 2011年2月28日

 

北海道の旭岳は、知る人ぞ知る絶好の撮影ポイント。パウダーが積もった早朝には、今では世界中からパウダージャンキーが集まります。自分たちは前日の27日に旭岳に入りましたが、ものすごいドカ雪でゴンドラも動かず、その日は裏山をラッセルしながら撮影しましたが、いい写真など撮れるはずもなく、早々に宿に撤退。しかし、宿に戻って天気図を見ると、明日は快晴の予感。そして翌日、朝から雲ひとつない青と白だけの旭岳が目の前に現れました。当然、撮影もうまくいき、北海道をあとにしました。

忙しさにかまけ、データをしばらくほったらかしておいたので、久々に帰った長野の家で、撮影した写真をパソコンで整理していた時に大きな地震が。そうです、あの東日本大震災が起きた瞬間でした。長野はそんなに揺れなかったのと、新潟地震を経験していたので、「さほど影響はないだろう」と思いつつ、そのまま写真の整理を続けていました。

そして何気なくテレビをつけると、このパウダー写真が表示されているノートパソコンのモニター越しのテレビ画面に、空前絶後としか言いようがない津波の映像が映し出されていました。楽しそうなパウダー写真と津波の映像とのギャップがあまりにも大きかったので、なんとも言いようがない気持ちに襲われました。この写真は「思い出の1枚」というよりも、「脳裏に深く突き刺さった1枚」といっても過言ではありません。

◆高橋成明/Shigeaki TAKAHASHI

◆大竹延王/Nobuo OOTAKE

◆たまたま滑っていた外国人プロライダー(後で聞いたらかなり有名なライダーらしい)

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